コンピュータの歴史に関する書籍
イラストで学ぶ 世界を変えたコンピュータの歴史
原題「The History of the Computer」のとおり、紀元前2万5000年から現在までを扱っています。かわいいイラスト中心でありながらコンピューティング史を幅広く扱っており、他には類を見ない絵本図鑑になっています。『A COMPUTER PERSPECTIVE』とともに読めば、同時代の写真を参照することもできます。GUIに関しての扱いは多くありませんが、アイヴァン・サザランド、ダグラス・エンゲルバート、アラン・ケイなども記載されています。コンピューティング史を俯瞰する最初の一冊としてもいいですし、テーマを持って振り返るときにも開きたくなる書籍です。
コンピューター200年史―情報マシーン開発物語
その昔「コンピュータ」という言葉が「計算する人」を意味していたという話からはじまる数表からワールド・ワイド・ウェブの登場までのダイナミックな歴史を扱った本です。ビジュアル資料の豊富な『A COMPUTER PERSPECTIVE』を横に置きながら読むのが楽しいです。断片的になりがちなコンピュータに関するエピソードを俯瞰して捉えることができます。
1990年代までのコンピュータについて書かれています。
また『コンピューティング史』という名前で原著『Computer: A History of the Information Machine』の第三版が新訳ででています。こちらはソーシャルネットワークまで扱っているようです。
A COMPUTER PERSPECTIVE(コンピュータパースペクティブ)―計算機創造の軌跡
1971年のチャールズ・レイ・イームズ工房によるIBMのための展示会を基礎にしたコンピュータの起源から初期の発展について豊富な写真や図で解説している本です。バベイジの解析機関からUNIVACあたり、GUI誕生前夜のコンピュータについて扱っています。
1800年代から1940年代までのコンピューターについて書かれています。
ワークステーション原典
1986年1月にパロアルト研究所が主催した同名(A History of Personal Workstation)のACM 会議でワークステーションの歴史を作り上げた講演者たちによって発表された論文やディスカッション、参考文献を収録した本です。
講演者はゴードン・ベル、ダグ・T・ロス、J・C・R・リックリダー、ローレンス・G・ロバーツ、グレン・J・カラー、ダグ・エンゲルバート、アラン・ケイ、チャールズ・P・タッカー、バトラー・W・ランプソン、ウエズリー・A・クラーク、チャック・ハウス、ジャン・R・シュルツ、スチュアート・K・カード、トーマス・P・モーラン。論文の再録としてヴァニーヴァー・ブッシュの「思考のおもむくままに」、アラン・ケイとアデル・ゴールドバーグの「パーソナル・ダイナミックメディア」も収録。
1950年代から1980年代までのコンピューターについて書かれています。
未来をつくった人々―ゼロックス・パロアルト研究所とコンピュータエイジの黎明
レーザープリンター、GUI、インターネットなど現代につながる様々なものの原型が生まれたゼロックス・パロアルト研究所の出来事を物語としてまとめた書籍です。初期の思想やビジョンが混沌とした中から生まれ、そしてゼロックスという組織の中で時間とともに少しづつ形を変えていくその変遷も描かれ、非常に興味深いものになっています。
1969年から1983年までの出来事がまとめられています。
人間のためのコンピューター―インターフェースの発想と展開
アップルコンピュータ株式会社のインターフェース訓練コースの一環として提案されたもので、アップル社内部に分散していたインターフェースのナレッジを一つにまとめようというアイデアからはじまった書籍です。最終的には社内と社外の執筆者が半々になり様々な視点からインターフェースが語られています。